月刊ライフサイズ-25年1月号「直近の転職トレンド」

2025年がスタートしました。本年もよろしくお願い申しあげます。

今回は2024年1月~12月期の転職成功者プロフィールを前年同時期と比較し、最近の転職トレンドの特徴を探ってみたいと思います。

1. 30代が7割、40歳以上は2割以下に

転職者全体の平均年齢は35.3歳(前年35.9歳)となりました。最も多かったのが30代で、比率は68.4%(前年60.7%)、平均年収は600.1万円(前年607.8万円)でした。

昨年と大きく変わったのは、年収600万円以上を提示された人が全体の39.5%(前年28.6%)に増加したことです。500万円以上で見ると、全体の78.9%にものぼります。一方、40歳以上の比率は18.4%(前年25%)と減少しています。

U・Iターン者の比率は55.3%(前年53.6%)と、前年よりも微増という結果になりました。企業の採用ニーズは30代に集中していることが窺え、高年収提示を含めた採用競争が今後も続くことが予想されます。

2. 非製造業の採用が活発化

採用企業の業種をみると、ここ何年も50%を超えていた製造業が36.8%(前年57.1%)と、半数以下に減少しました。特に地方都市において、製造業では他の業種と比較して高い年収が提示されていたのですが、最近になって非製造業の提示年収が伸びたことで、相対的に製造業が「高年収企業」ではなくなってきているのです。

首都圏では、金融業を中心とした企業の初任給が、続々と月30万円を超える水準になっていますが、地方都市においても今後それに近づいていくことが予想されます。

また規模別で見ても、昨年53.6%と過半数を占めた1000人以上の企業が31.6%となり、ほとんど偏りがなくなりました。転職希望者は業種でも規模でもなく、好業績、給与が高いなど、個別に企業の情報収集を行なうよう、変化してきています。

一方で採用にも、学歴や企業規模などの属性による判断は通用しない傾向が見られます。人材の見極めには工夫が必要です。

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