月刊ライフサイズ6月号「採用活動の最前線」
今年は例年よりも早い梅雨入りとなりました。雨への備えだけでなく、体調管理にも気を付けたいものです。
さて今回は、現在の採用活動の最前線で何が起きているか、どんな対策が必要かについて書かせていただきます。
1. 異次元の選考スピード
この春、多くの大企業が中途採用計画を見直し、大幅に増員予定であることが次々と発表されました。首都圏に本社を置く某大手メーカーも某通信大手も、それぞれグループで1,000名以上の中途採用を全国で実施する計画です。
これだけでも地方企業の採用活動に大きな影響を及ぼしそうですが、驚くべきはその選考スピードです。
採用担当者がオンラインで選考を実施し、最終結果まで遅くとも2~3日内、早ければ当日という企業も出てきています。従来の選考期間は短くても2~3週間ですが、それでは到底太刀打ちできないほどのスピード感となっています。
2. 転勤なし、給与も首都圏並みの高待遇
もう一つ、大企業の採用活動で従来と大きく変わった点があります。それは、勤務地にかかわらず、提示される給与が首都圏勤務の場合とほぼ差がないうえ、初任地からの転勤も無い、ということ。これでは、地方企業が待遇面で勝ることはかなり困難です。
転職希望者は選考スピードと待遇だけで企業を選んでいるわけではありませんが、ハイ・スピードかつ高待遇のオファーが出ることで、他を検討することなく転職活動を終える方も多くなっています。その対策として「選考期間を短縮すること」は、比較的導入しやすく、有効な手段といえます。
そのうえで仕事のやりがいや一緒に働く人材の魅力、組織風土をしっかり伝えることで、入社の動機付けをする。これを採用すべき人材に出会えた際に一気に進めることが、採用成功への近道ではないでしょうか。
激化する採用環境の中、あの手この手で採用まで漕ぎ着ける必要がある、と感じる今日この頃です。
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